民間人のくふう

屋上とスピッツとジャニーズが好きなヤツの雑談

おにぎりは時代劇の夢を見るか

宮舘くん!

 

個人のお仕事、おめでとうございます!!!

しかもドラマ!しかもNHK!!しかも地上波!!!!

最後の最後まで焦らされて笑、わたしの心は穏やかじゃありませんでした。

 

宮舘くんのドラマが発表される前日、わたしは大阪出張にかこつけて、キャッシュ・オン・デリバリーを観劇することが出来ました。

そしてその翌日のお昼過ぎ、ドラマが発表される直前、何も知らないわたしは新幹線の中でなぜだか涙が止まらなくなってしまって、このどうしようもない気持ちをどうにかしたくて、ブログの下書きを書いていました。

全てがわかったいま読み返したら、ものすごく重く感じるけれど、この重たーい愛を残しておくことにします。

 

※以下の引用部分は、宮舘くんのドラマが発表される前に書いたものです※

 

キャッシュ・オン・デリバリー が発表されて。

愛と青春キップが発表されて。

 

そして両方が初日を迎えて。

本当におめでとうございます。

 

5人の才能と、これまで本当に本当にたくさん積み重ねた努力と、そして今回のためにきっと更に更にって重ねた日々が実を結んだこと。本当に尊敬しかないです。

 

そして。

宮舘くん。

ふたつの舞台にお花を贈った宮舘くん。

今どんな気持ちでいるかな?公演を観に行けるのかな?

 

ここしばらく、いろんな気持ちが去来しました。

同じようだった宮舘担の方は多いのではないでしょうか。

宮舘くんにも外部のお仕事が来るかな?

きっと来るよね?

あれ、いつまで経っても発表ないな?

……

 

なんてね…

 

私は、よく知っています。

物事にはタイミングがあること。

自分の人生で、身に染みて知っています。

 

人生のある時に、自分ばかりが上手くいかないような気がしていたけれど、実はそれが次へのステップで、そのあと大きく花開く結果になる事がある。

今選ばれなくても、次選ばれる事もある。

深い理由がない物事もある。

 

人生では、よくある事ですよね。

 

でも。わかっているつもりでも。刹那的に悲嘆したくなることもありますよね。

それは答えが「今」は見えないから。後にならないと見えてこない。本当にこれに意味があったのか?ただ外されただけ?後からちゃんと輝ける?今は我慢の時なの?信じてもいいの??

 

私は大人になり切れなくて、日々の生活で、うっすらと、いろんなことを考えてしまっていました。

 

 

別の推しの話をします。

三宅健くん。20年以上大好きな自担です。

今や奇跡のおじさんとして重宝(?)され、某雑誌ではV6メンバーの人気1位だったそうですが(投票のタイミングもあったと思いますけどね…)、一時期ほんとうに活動が少ない時期がありました。

2005年の10周年が落ち着いてから少しして。これwikiを見ながら書いているんですが、

ドラマは2005年の劇団演技者。から2014年のほっとけない魔女たちまで、9年。(演技者。を除けば2003年のマルサです)

単独バラエティーも、07年に伊東家が終わった後は、V6系列ばかり。

映画は06年の親指さがしが最後。

しばらくは、個人のお仕事といえば年1回の舞台、という年も、それすらない年もありました。

 

(とはいえ、グループのお仕事はコンスタントにある訳で、きっと忙しくされてたと思います。シングルリリース、バラエティー、09年にはカミコンもあったし。)

 

V6自体も、2010年頃はシングルが年1、オリジナルアルバムも長いこと出なくて、本当に本当に不安な時期がありました。

 

他グループ担の「名義増やさなきゃ!」って話を聞いて不思議に思った事もありました。

なんで?名義ひとつあれば2~3公演余裕で取れるじゃん!落選なんかほぼないよ?って。

 

でも、20周年前後からまた活動も活発化してきているし、全員の個人仕事もすごく順調で、人気もめちゃくちゃ増えてますよね。(アニバコンのチケット全滅してようやく気付きした)

健くんも2014年から、個人のお仕事が増えて、みんなの手話や、トットちゃん、滝沢歌舞伎、それにパラリンピックのユニバーサル放送キャスター!単発のお仕事もあるし、雑誌は追い切れないほど。

 

これってやっぱり、私たちが知らないところで、メンバーがすごくすごくたくさんの努力をして、それが然るべき時に実を結んだんだと思うんです。

だからこそ「時が来た」のだと。

いたずらに岡田くんと健くんを比べて、岡田くんはこんなに活動してるのにな…って落ち込んだりした時もあるけれど、後から見れば「時」があったんだってわかる。

 

話を戻します。

いま、Snow Manは6人中5人が外部の舞台をやっていて、宮舘くんだけが舞台をやっていない(…としか、私たちファンには知らされていない)。

でも、私たちが不安にならないように、ことばをくれる宮舘くん。

 

悔しく思ってないかな。

 

ここまで書いたところで東京駅に到着して、わたしは出張先から直接仕事に向かい、働き、行きたくない仕事の飲み会に行き、

その最中にふと来たスマホの通知で、宮舘くんのドラマを知りました。

 

あ~~なんて言ったらいいんだろ。あーーーーって感じだ。すぐ喜びたいのになかなか飲み会終わらなくて、ツイッター開きたくて、あーーーって。

(重要な時に限って語彙力を失うおたく)

 

信じててよかった。宮舘くんのこと。

とんでもない景色見せてくれた。

まだファンになって数ヶ月なのに、次から次へと嬉しいことがあって、息つく暇もないよー。

 

 

V6の20周年のコンサートで、オカダが言った言葉。

 

「いい人を好きになったね」

 

他人事みたいだ、なんて捉え方もあるみたいだけど、私はこれを聞いた時、本当に心の底から共感しました。

V6は全員素晴らしい人たちで、ここまで仲良く手を取り合って、私たちをすごい場所に連れて来てくれた。

 

Snow Manもそう。

いい人を好きになったな、と思います。

たくさんの幸せをもらいました。

好きになった人が宮舘くんでよかった。本当にありがとうございます。

 

これからも、宮舘くんの、Snow Manの見る夢、一緒に応援させて下さい。

僕が君に出会ったのは、春の終わりのことだった

 

宮舘涼太くん。
私はいま、あなたに夢中です。


出会いは3年前に遡る、のだろう。

滝沢歌舞伎2016。
たった1枚取れた、A席の最後列。初めて知った、滝沢歌舞伎の世界。
その時、確かにわたしは、あなたに出会っていたはず。
めくるめく滝沢歌舞伎の世界のことはとても鮮明に覚えている。
「これがジャニーズの世界観!?何でもあり!?」と衝撃を受けたことも。

でもその時は、三宅健くんの事しか見ていなかった。
その後発売されたDVDも見たけれど、全く印象になかった。

時は巡り、あなたのことを認識したのは、今年、2018年の滝沢歌舞伎
今年も健くんばかり見ていたのだが、お化粧の時にハプニングが起こった。前の人の頭と健くんが、ガッツリかぶっていたのだ。

ま、全く見えない…。

それでも映像を見たり、若い子たち(当時はJr.は全員 ”若い子たち” くくりだった…ごめん)の掛け合いを聞いたりしていたのだけれど、
Jr.曲、ここはどうしても視線の持っていき場所に困る。
手持ち無沙汰になりながらJr.たちを眺めていると、ひとりだけ異質の存在に気づいた。


なんか、サイド刈り上げてる人いる…??
あんまりJr.っぽくないな…。


当時の勝手なイメージでは、Jr.といえば髪の毛は襟足ぐらいまで長くて明るい茶髪か金髪で、毛先遊ばせてる、と思ってた。
だからなんだか、ひとりだけ真面目…に見えたんだろうなあ。
私は黒髪の人にめっぽう弱い。

その後2曲ぐらいで、遠目にも黒髪Jr.を見つけられたので、その時は「たくさんいるJr.からひとりを見分けられた」という事が単純に嬉しくて、それが誰だか気にしないまま帰路についたのだった。
(この日は双眼鏡を持っていなかった。とんだポンコツです)

で、2度目に入った時、マスクダンス(でいいのかな?)、健くんが居ないとわかっている中、仮面をつけているJr.たちを見ながら「あーこの中にあの黒髪の子いるかな?いるならこれかな?」なんて当てずっぽうで見てたら、仮面を外した瞬間「当たった!」ってびっくりした。

こうなったらもう調べるしかない。

宮舘涼太くん。
Snow Man、佐久間くんと同じグループなのね。
(2016から健くんと絡んでいたさっくんは、ちゃんと覚えていた)

でも、その時はそれだけ。
その後、新橋公演が終わってから御園座公演が始まる頃までの間に「ああ、宮舘くんが好きだなぁ…」という気持ちがジワジワあったまっていって、その結果無理して御園座に行くことになったのだけど、それを後押しする、ふたつのキッカケがあった。

ひとつは、全く別の流れからYouTubeを見たこと。
某有名ブロガーさんの、ジャニーズJr.チャンネル視聴記みたいなものを見て、気軽に興味を持ってしまって、全グループの初回動画と、すのだけは他にいくつか動画も見た。「ZIG ZAG」の自撮りは可愛いし、その裏側まで見せてくれるなんてどういうこと!?って感じ。みんながデカいハットかぶってるのにはビックリしたけど笑。裏側動画の、6:45~6:55あたりの、ちっちゃく揃って踊ってる感じがむちゃくちゃ好きだ。阿部ちゃん先生も、全員キャラつけてる感じが意外で可愛かった。なんとなくSnow Manって曲やダンスのイメージから、硬派なお兄さんたちって思ってたので「もれなく可愛い」というギャップに軽率に萌えた。YouTubeは、すの全員が好きになれたのが大きかったと思う。箱推し派なので、全員が好きになると人生が楽しい。その時の最新は深谷市ふっかちゃんに会いに行く初回だったと思うけど、ちゃんと次回が楽しみになった。で、確かこの時にはもう、この中でなら宮舘くんが好きかな、と認識していた。

もうひとつ、局動画を見たこと。これが決定打だった。
実は私は、知人のためにJr.のFC用に名義を貸しており、情報局のIDとPASSも持っていた。それをふと思い出して「そういえばあの社屋を使った局動画ってやつにはSnow Manが出てるのかな?」なんて超古い情報をもとにアクセスした。
ちょうどその時、Snow Manは横アリ公演がUPされたばかりだったっけな?コンサートがガッツリ約30分も見られるの!?と衝撃を受けた。とはいえその時はまだ興味がある程度だったので、ちょいちょい早送りしながら流し見をしていた…のだけれど。

さっくんと宮舘くんのチラリズム
振りつけが可愛いな~なんて見ていた、その最後。
カメラ目線でキメ顔をしたあと、さっくんと顔を見合わせて破顔一笑した、その瞬間。

「この人、こんな風に笑うんだ…」

間違いなく、あの一瞬で、わたしは宮舘くんに落ちた。

そこからはもうあっという間だった。
御園座公演は運よく譲っていただくことができた。今まで健くんしか見ていなかった世界が、何というか、新しいレイヤーが作られた感じ。ひとつの舞台に好きな人が2人いるなんて、忙しすぎてついていけない。幸せな悩みだ。ずっと「タッキーの最初のフライングをずっと気にしているJr.がいるな」って思ってたら、それが宮舘くんだったから、また簡単に運命感じちゃう。フライングを受け止めた後、トントン、ではなく、バシン、と力強く背中を叩くところがとても頼もしくて好きだ。

毎週のYouTube
バラエティーに富んで、いつも面白くて、尚且つそれぞれの才能の豊かさに驚かされる。みんなが仲よさげなのも見ていて幸せだ。宮舘くんがちょいちょい素っぽくなって、ふにゃりと笑うのがかわいい。恵まれた時代にJr.を好きになったものだと痛感する。YouTubeがなければ、宮舘くんを見る機会は激減してしまうもんなぁ。ちなみに一番好きなのは、モーニングの回の一番最後、最早映ってないタイミングで「嘘つくなよぉ~」って中学生みたいなリアクションしてる宮舘くん。

すの日常。
宮舘くんの、普段のなんだか独特の話し方(語尾が抜けていく感じが可愛すぎる)を、そのまま表現したような文章。とってもかわいい。改行が多い文章の行間からにじみ出てくる柔らかさ、とか、しなやかさ、とか。たくさん推敲しているんだろうか。もっとみんなの更新頻度を上げてくれてもいいんだけどなーなんてワガママ。わたしは大好きなひとの書いた文章を読むのが好きなのだ。

サマパラ。
「夕空」でのセリフがエモすぎて、思い出すだけで何度でも泣ける。ジャニーズでの日々を「旅」と表現する感性。どんなジュブナイルより目が離せないボーイミーツボーイ。彼らがたどり着く先が、みんなにとって幸せな場所であるといい。2階席で、宮舘くんのウチワを持っていたら、隙間から目が合って、にっこり笑って手を振ってくれた。V6とエイトを掛け持ちしていながら、ファンサなんてものをもらったのは初めてだったので、ものすごく動揺した。わざわざ上を向いてくれた宮舘くん。かわいかったなー。

少年たち。
偶然にも自分の誕生日に入ることが出来た。噂には聞いていたものの、やりたい事を目一杯詰め込んだような舞台。なんとなく「挑戦」っていう言葉がぴったりくるかも。ミュージカルのテーマ曲やエンディングにありがちな、大勢がユニゾンで歌う感じや、群像劇みたいな雰囲気がとても好きなので、好みドンピシャだった。宮舘くんの、くすみグリーンのTシャツがとても似合ってた。セリフも、歌声も、強くて凛としている。2階席、少し離れた場所にいたのに、手を振ったら赤のペンラを見つけて、丁寧に振り返してくれた。

やっぱり、少し高めの甘い歌声が好きだ。いつまでだって聞いていられる。早くCD出して欲しい。そこにはもちろん、超ロイヤルなソロ曲が入っているよね?
普段は律しているのに、素っぽくなると中学生みたいな喋り方も好き。絶妙に舌っ足らずなところや、語尾にちっちゃい母音がつくところも。何かイタズラしてツッコまれたいなあ。「もぉ~!何やってんだよぉ!」って言われたい。絶対笑ってくれるだろうなあ。かわいいー。

ダンスは素人なので、誰を見ても「上手いなぁ」しかわからないけれど、宮舘くんの安定感があって指先まで気を遣っているダンスは本当に見ていて幸せだ。アクロバットは、どうしてだろうと疑問に思うくらい完璧だし、危なげがないからハラハラしない。ダイナミックなのにコンパクト、っていう表現で合っているかわからないけど、そんな風に感じる。

 
そして、ロイヤルな ”舘さま”。なんだか不思議なキャラだなぁと思う。普段口数があまり多い方ではないけれど、話し出すと一気に世界観が出るのが微笑ましい。個人的には素の感じの方が好きだけど、花言葉を突然言ったり、甘いセリフを操ったり、他にはあまりない感じで面白いし、かなり独特だよなあ。たくさんたくさん努力の気配がするから、抱かれるより逆に、ぎゅっとしてあげたくなっちゃうよ。

自分のtwitterを見返していると、6/10に、「宮舘くんを推す宣言」をしていた。それから3か月半。本当にあっという間だったけど、すごく濃密で、充実した日々だった。
きっと本人たちは、もっともっと目まぐるしい日々を送っていることだろう。宮舘くんが宮舘くんであるために。あるいは舘様であるために。たくさんの幸せと、必要十分な休息が齎されていることを願う。身体が第一だもの。ひーくんの足も心配だよ?早く良くなってね…。
 

ねぇ、宮舘くん。
あなたの夢、それを叶えるところ。一緒に追いかけてもいいですか。
 

ラーメンズが好きだったおかげで局長に褒められた(多分)

人生が変わる音がした。

今から2年前。社会人8年目の春のことだ。

 

 

私が就職したのは、テレビの、報道メインの制作会社。

社会人のスタートは「AD」だった。

配属されたのは、平日に毎日放送している報道番組。

その中の、小じんまりとした1コーナーの担当になった。

 

日々のトップニュースを扱う “本体” は、ディレクターが30人以上の大所帯。ADも10人以上いて、日々発生するニュースにてんやわんやだ。仕事はかなり多く、とっさの判断が求められる。ADといえど時には取材にも行く。早く認められたい、Dになりたいと、みんな切磋琢磨している。

 

次に大きい班、企画担当班は、人数こそ半分程度だが、ADの担当はかなり重い。ほとんどDと同じような仕事が求められる。取材のアポ取り、打ち合わせ、密着取材、原稿書き。グルメの美味しそうな映像をこだわって撮るのも、この班だ。そして超・長時間勤務。みんな2〜3日徹夜なんて当たり前だった。

 

一方、私の担当は、トップニュースには漏れた、ショートニュースのコーナー。デスク1人、D2人、AD3人の小規模な班。取材には出かけず、既にあるニュース原稿をDが短くする。そしてコーナーの最後は、海外のおもしろニュース。どこかで生まれたパンダの赤ちゃんや、衝撃映像を、短く2本。

 

というわけで、私の仕事時間の多くは、海外ニュース映像についている、英語の説明を日本語にすることに費やされた。同期が政治ニュースに詳しくなったり、1個上の先輩が取材に出て大きな成果を上げて褒められたりしている間、ひたすら読めない英語を、辞書と首っ引きで訳していた。

 

とはいえ、当時の私は向上心が強かった、同期や先輩に対して敵愾心を抱いていた。”本体”には「何か仕事があったら取材に行かせてくれ」と頼んでいたし、プロデューサーのところに乗り込んで「企画担当に異動させて欲しい」と直談判したりもした。

 

3年目。どうにか企画担当に滑り込むと、他のどのADよりも多く企画書を出した。偉そうなDに「生意気だ」と言われながらも、どうにか1本、企画をやらせてもらった。そしたら信用されて、Dの企画の一部を、何本か作らせてもらった。残業時間は月350時間を超える事もあったが、ひたすらやりがいがあった。プロデューサーから「お前をDにしたいけど、まだ先輩にADがいるから、半年だけ辛抱してくれ」と言われた。そして3月の東日本大震災。報道志望の人間からすれば絶対に関わりたい仕事。特に私は地元で、阪神大震災を経験していた。だからどうしても現場に行きたい。今しかない。いま、何かを掴みかけている。今この瞬間に、たくさん経験を積みたい。今だ、今しかないんだ。

 

 

翌月。

私は、会社の意向で、他部署に移った。

「あと半年でDにしてもらえる」と訴えても届かなかった。

会社は私に”秘書” 的なことをやって欲しかったらしい。

4〜5ヶ月間、ひたすらコピーと、お届け物と、お菓子の買い出しをした。

企画書を作ったら「誰か知り合いにあげれば」と言われた。

 

結局、その部署からは半年で出て、ほとんど取材にいかない部署の記者になった。1日に2回も3回もオンエアが来る。そのたびに、ニュースを放送する。誰かが書いたニュースを、誰かが撮った映像で。そこで3〜4年を過ごした。

 

次に異動したのは報道系教養番組。そこも、自分では取材に行かない番組だ。ほとんど机に向かっている。最低週3回徹夜と、これまでのどの部署よりも勤務時間的にはハードだったが、「疑似生放送のトーク番組」だったこともあって、あまり「ものを作っている」感覚はなかった。

 

そして、今から2年前。社会人8年目の春。今の番組に異動した。

報道メインの情報番組。週1回のオンエアにむかって準備し、放送する。

1年めにいた報道番組は「全員で毎日」オンエアしていたけれど、この番組は、担当は週1。そのかわり、ひとりの責任が重くなる。VTRの担当分も長い。

そして、これまで、割とそつなくやってきたけれど、ここで挫折を味わった。

 

Dとしては班の最年少。なのに、トップニュースを振られることもある。ほとんどストレートニュースしか書いてこなかったのに ”目線” を求められる。

そしてチーフDは厳しかった。

原稿が遅い、と怒鳴られる。書いている内容がつまらない、と怒鳴られる。取材がうまくいっていない、と怒鳴られる。100人以上がいる広いフロアに響き渡る声で、お前こんな事でいいと思ってるのか、プロ失格だ、今まで何やってきたんだ、全く面白くない、ダメだ、やり直し、全部書き直せ、、、。

 

そんな時。

同じ班の、2つ年上の男性Dと、ほぼ初めて喋った。

そのひとは、私の次に年少ながら、作るVTRが面白いと信頼されてる人だった。その日も、VTRが面白かったと反省会で褒められていた、その後だった。

 

偶然、その男性Dが、手に小林賢太郎さんの舞台のバインダーを持っているのが見えた。

ラーメンズ好きなんですか?」

 

それが私の転機だ。

 

よくよく話してみると、そのひとは、私と好みがかなり似通っていることがわかった。

ラーメンズが好き。魔法陣グルグルが好き。クロスバー直撃が好き。リアル脱出ゲームが好き。水曜日のダウンタウンが好き。

そして仲良くなった。人見知りで、これまで(割と)同年代に心を閉ざしていたのに、その男性Dには妙な安心感があり、本音で話すことができた。VTRの相談もする。くだらない話もする。多分、人生で初めて心を開いたと思う。

 

この企画はどうするべきか?何を立てるか?どういう見せ方がいいか?何度も話し合ったこと。

ロケに連れて行ってもらって立ち振る舞いを学んだこと。

こっそり男性Dが撮った映像を見て、完成までの過程を知ったこと。

大量の映像を徹夜で丁寧に確認している姿。

ひとを信用すること。

そして、心を開いてたくさん話したことで、視界が開けたこと。

 

きっと全てが絡み合って、いつの間にか、VTRの作り方が、少しずつわかってきた(ような気がする)。

そして、それに伴って、作るVTRのクオリティも少し、ほんの少しだけ向上して、上層部の信頼も徐々に得られるようになってきた。

 

あんなに厳しかったチーフDなのに、

「チーフDって、あづまさんの事お気に入りだよね」と同僚に言われた。

「お前の書く原稿は安定している」と言われた。

「やっぱりあづまさん、いつも原稿早いね」と言われた。

「企画がどんどん面白くなってきている」と言われた。

 

チーフDに褒められ、プロデューサーに褒められ、部長に褒められた。

そして先日、私の居ないところで局長が私の事を褒めていた、と言われた。

最初は早くここからいなくなりたいと思っていたのに、去年も今年も、異動を引き止められたのだと聞く。

 

男性Dは、すっかり「番組の顔」的な存在になっていて、もう私なんかじゃとても手が届かない存在だし、一緒にロケに行っても上がってくるVTRが面白すぎて度肝を抜かれる。広くみんなと仲が良くて、でも相変わらず私とも気軽に話してくれる。

 

なんだか今となっては夢みたいな2年間だった。

でも間違いなく。

 

ラーメンズ好きなんですか?」

 

あの瞬間が、私の転機だった。

私はまだきみについて詳しく知らない

私が ”彼” について知りたいと思ったのは、2014年の冬だった。

 

その年の秋、私の好きなスピッツが、「テレビ朝日ドリームフェスティバル」に出演した。私はそのチケットを押さえ、当日、自分の最寄り駅のコンビニで受け取った。

ところが。

ひとりで行くつもりが、何らかの手違いで、私は2枚購入してしまっていた。知人に当たったものの、すぐには見つからず。Twitterで譲り先を探し、なんとか同行者を見つけた。

 

その女性は、スピッツが好きだという話だったが、よくよく聞くと、その日出演予定だった、渋谷すばるの、そして、関ジャニ∞のファンだという。

私自身もV6の、その時点で19年間のファンだったため、「関ジャニですか〜!曲知らないけど興味あります〜!」と話し、じゃあ次のツアーのチケットが余ったら連絡してあげる、と言っていただいた。

渋谷すばるを見たのはその日が初めてだった。すごく身体の線が細くて、でも声は力強かった。攻撃的な歌い方。めちゃくちゃ上手かった。

 

それから数ヶ月後。

忘れていた頃に、その女性から連絡があった。「関ジャニ∞のコンサートがあり、チケットを譲るがどうするか」という。その頃には、正直、テンションは下がっていた。そもそもV6ファンだが、”ジャニーズファン” ではなかったため、知っている曲は2〜3曲。しかも運悪く友人を捕まえられず。ひとりで行くしかない。ひとりで、知らん曲ばかりで楽しめるのか?と思いつつ、折角誘ってくれたのだから行かねば悪い、ということで、無理やり、気持ちを奮い立たせて、チケットの譲りを依頼した。

ひとつだけ、運が良かったことがある。同じ部署のパートの女性(20歳くらい年上)の娘がファンだったため、事前にその時のツアーのアルバムを借りることができたのだ。ありがたくiPodに入れたが、気が向かないことには変わりなく。再生されたのは当日、会場に向かいながら1周しただけだった。

 

さて、会場は東京ドーム、席は2階後方。残念ながらメンバーの名前も半分しかわからない。ライブが始まっても、どうにも乗り切れずにいた。

しかし、長年の(?)Vヲタの経験から、私はあることに気付いた。

「担当を決めないと、全然楽しめないぞ…!!」

そこで、ライブ中盤になってやっと、担当を決めることにした。7人中、名前と顔が一致する人は4人(ひとりは名前すら知らなかった)。その中で気になる人…気になる人は…。

 

その時、急に思い出した。

昔「ザ・クイズショウ」にハマっていたこと。

横山さんが、ザ・クイズショウに出演していたこと。

その演技を見て「この人こんな役もできるのか」と思ったこと――。

 

と、いうわけで、私の急ごしらえの ”担当” は、横山裕という人に決まった。

そしたら、きっと心の奥底にしまい込んでフタをしていた「好き」の感情が溢れて止まらなくなった…。

 

*****

 

そんなこんなで、そのまま横山担になって、早3年ほどが経つ。気づけばファンクラブに入り、数回、コンサートにも参加した。

それでも、自分はまだ「ド新規」だという思いが抜けない(事実としてまだ新規なのだけど)。

 

一体なぜか?

それは、横山さんの "変化" にあると思う。

 

横山さんは不思議な人だ。

昔の映像を見ると「俺が俺が」という感じで前へ出て、発言する。ヤンチャな関西の男の子。怖いものなんてないように感じる。

でも私が知った頃の横山さんは、なんというか、感情を押し殺して(?)、あるいはちょっと俯瞰したような顔をして、アツくもならない、ふざけない、みんなの悪ふざけの輪に入らない、良く言えば大人、悪く言えばノリが悪い、という時期だったと思う。

 

私は、横山さんの変化を知らない。トランペットを初めて披露した日の、ファンたちの熱狂も知らない。ぽっちゃりしていた頃もよく知らない。

7人のメンバーが内包した物語さえも、よく知らない。

だから、横山さんのことを何も知らないような気持ちになる。

 

他の人と比べるのは良くないが、私はこれまで、V6の三宅、岡田両氏を応援してきた。

 

俳優として一定の評価を得ているオカダ。世間での知名度も抜群。男性からも「格好いい」と評されることが多い。デビュー直後はたくさん苦労したという話を聞くが、今やダンスは難なくこなしているように見えるし、去年のコンサートではグイグイとMCに食い込んでみんなに可愛がられていた。

 

少女マンガから飛び出してきたかのような健くん。いつまで経っても老けない外見。声や仕草はザ・アイドル。ファンのことを一番に考え、ラジオでは独特のお喋りが人気。市民講座に通って手話を会得したり、一般の人に混じって先生のダンス教室を受けたり。飛び込み力、懐に入る力はスゴイ。

 

2人は、憧れの存在、「こうなりたい」と思う存在だ。

 

横山さんだってスゴイ。努力一本でトランペットを習得した。ダンスも覚えるのが遅いから、皆より先に来て、最後まで残る。高卒認定だって取った。ドヤ顔が可愛い。弟思いで、結婚式では号泣しちゃう。最年長なのにイジられキャラ。

多分愚痴とか思ったこととか表に出せない、相手に直接言えないタイプで、それはきっと育ってきた環境に理由があると思う(とはいえ性格傾向であって、良し悪しではないだろうけど)。

 

なんだか不器用な横山さん。横山さんは、応援したくなる人だ。

 

グループとして乗りに乗っているこの時期に、メンバーと同じレールの上を歩くには心もとなすぎるのに、それを飄々とやってのける人。

何も知らない横山さんを、ちょっとノリが悪くて不器用で、一生懸命すぎて音楽番組ではカメラに抜かれてもあさっての方向を見て真剣な顔をしてばかりの横山さんを、メンバーと一緒のポーズをしないのではなく、ポーズをしないであろうゲストを気遣っている横山さんを、自分から面白いことが言えない横山さんを、でもメンバーを俯瞰していて的確に人の発言を拾える横山さんを、これからもっと応援していきたい。

 

今週のお題「私のアイドル」

はじめましてのご挨拶

初めまして。あづまと申します。

ジャニーズごとを中心に、と思いつつ、それ以外も、どちらかというと自分のための記録として、残していけたらと思います。

 

だいたいこんな話題になりそうっていう範囲

 

●ジャニーズ

 →V6(1995~)

  →→三宅・岡田担、箱推し

 →関ジャニ∞(2014~)

  →→横山担、箱推し

 

(※2018年6月追記)

 →Snow Man(2018~)

  →→宮舘担・箱推し

 

●その他バンド

 →スピッツ

 →メレンゲ

 →GOING UNDER GROUND

 

●お笑い

 →アメリカザリガニ

 

●その他の話題

 →屋上(他で屋上ブログもやってます)

 →カメラ

 →文学

  →→舞城王太郎京極夏彦立原道造村上春樹

 →フィンランド 

 

こんなところでしょうか。

以後、宜しくお願いいたします。